【思考法】『イシューからはじめよ』 -バリューのある仕事とは何か? バリューマトリクスのコージーニ的再考

安宅和人(著)『イシューからはじめよ』を改めて読み返し、BLOGに書き起こす作業をスタートして1週間が過ぎ、昨日のアップで7記事となりました。ますますイシューに嵌っていく僕自身を感覚しているのだけれど、僕自身の「知的生産レベル」は果たして向上しているのだろうかと考えたので、コージーニ的に再考してみることにしました。

このBLOGは、以下のような人たちに向けて有益な情報になると思います。

・知的生産レベルを圧倒的に上げたい人
・仕事から悩みをなくしたい人
・仕事をスピード感を持って完遂したい人、等

このような人たちには、是非『イシューからはじめよ』の“序章”を何度も読み込むことをオススメしています。まずは、あなた自身の感覚で「1次情報」としてインプットして欲しいです。きっと、世の中の多くのビジネスマンのバイブルになったごとく、あなたの手元においておきたい、いつでも読み返したい1冊になります。どうぞ手に取ってお読みください。

ここでちょっと質問です!あなたは本を読むときmどのように読み進めますか?

僕の推奨する『レゾナンス・リーディング』は、本と共感(レゾナンス)して読み進めます。例えば、400ページの本であれば僕は20分で読了します。速読と思われた方は、実は速読ではありません。この読書法については後日解説します。

この“序章”は20ページ程度なので、あなたもすぐに読み終わります。しかし、1度ではなかなか理解ができないかも知れません。文章とともにわかりやすい図が差し込んであります。最初は、文章だけ、2回目は図の説明だけ、3回目は文章と図を併せて読んでみてください。きっと抜群に理解が進むと思います。

と言うことで、このBLOGでは上記した挿入図を最大限活かして解説していきます。

まずは、気になるのが、この本のサブタイトル!脱「犬の道」です。
「犬の道」って何?と最初僕も思ったので、きっとあなたも何?って思いますが、あなたも僕も、そいて他の仕事している人たち、あるいは勉強している多くの学生たちのほとんどが、結果を出そうとシャカリキにやっているのが、この「犬の道」ということです。

ここまで書いたら分かってしまったかもしれませんが、安宅氏が言っている「犬の道」は、時間、体力や思考力の限界まで頑張るけど、生産性が上がらない、「ふつうの人」、悪く言えば「できない人」で終わってしまう道なのです。

そんな人たちを救済しようと書かれたのが(僕はそう思っているのですが)この本です!
このことを理解してから、読み始めると、「できる、偉い人が書いた本、難しい」なんて考える暇を与えないほど「なるほど感」が得られ、序章を読むだけと考えた割には、もっと先まで読んで全貌を知りたい!なんてことになるんじゃないかとと思いますよ☆彡

それでは、ちょっとずつ確認していきましょう!

バリューのマトリクス

まず、安宅氏は「タテとヨコ」を意識しようと言っています。実際には、縦軸を解の質、横軸をイシュー度としたマトリクスを示してあります。僕はいつもの癖で作者の意図等を探る目的で、自分で作図してしまいますので、一部本とは違いますのでご容赦を…

この図からわかることは、生産性の高い仕事(高い解の質とイシュー度)は上図の水色部分の第2象限(右上)に位置します。

ここからは、僕も安宅氏に合わせて「タテとヨコ」で表現します。
タテの「解の質」は「イシューに対して明確に答えを出せているかの度合い」になり、上に行けば行くほど「解の質が高い」ということになります。
ヨコは「イシュー度」なので、「どれくらいの精度のイシューになっているかの度合い」ということです。ですから、「高い解の質×高いイシュー度=価値のある仕事」となります。
残りの象眼は言わずもがなですね。

ここで扱うイシュー(issue)は、安宅氏は以下のように定義しています。

A)a matter that is in dispute between two or more parties
    2つ以上の集団の間で決着のついていない問題
B)a vital or unsuttled matter
    根本に関わる、もしくは白黒がはっきりしていない問題

このA)とB)の両方の条件を満たすものがイシューとなります。

踏み込んではならない「犬の道」

では、どうやれば第2象眼(右上領域)に位置する「バリューのある仕事」ができるだろうか?ここで決定していることは、スタート地点は第3象眼(左下領域)にあるということ。

ここで絶対にやってはならないのが、以下のことだと安宅氏は言及する。

「一心不乱に大量の仕事をして右上に行こうとする」こと。

「労働量によって上にいき。左回りで右上に到達しよう」というこのアプローチこそが、「犬の道」であり、右上(第2象眼)に行くことはないと断言しています。

マトリクスのヨコ軸である「イシュー度」に関しては、低い問題にどれだけ取り組んで必死に解を出したところで、最終的なバリューは上がらない。疲弊していくだけだ…

「努力と根性があれば報われる」という戦い方では、いつまでたっても右上の第2象眼には届かない。

また、タテ軸である「解の質」に関しても、仕事を始めたばかりのころはおおむね低いところにある。これまで多くの人の成長を見てきたが、当初の段階では100の仕事のうちひとつか2つぐらいしか成功に結びつかないことが多い。

訓練されていない状態での「イシュー度」と「解の質」


次に、私達の仕事を先のグラフにプロットすると、殆どが第3象限(右上)の最もバリューのある仕事から最も離れた場所(左下)に位置しているのだそうです。

前述した「踏み込んではならない犬の道」の内容とこのプロットを合わせて考えてみると、何も考えずにがむしゃらに働き続けても、「イシュー度」「解の質」という双方の軸の観点から「バリューのある仕事」まで到達することはまずないと断言しています。
双方の軸が1%程度の成功率なのだから、それが合致する確率は0.01%、つまり1万回に1回程度しかまともな仕事は生まれない、と言う計算になる。

根性に逃げるな

労働時間なんてどうでもいいと安宅氏は断言する。価値のあるアウトプットが生まれればいいとも言う。たとえ1日に5分しか働かなくても、合意した以上のアウトプットをスケジュール通りに、あるいはそれよりも前に生み出せていれば何の問題もないと…

「一生懸命にやってます」「昨日も徹夜でした」といった頑張り方は「バリューのある仕事」を求める世界では不要なのだそうだ。
残業や休日出勤を重ねるものの「この程度のアウトプットなら、規程時間だけ働けばよいのでは」と周囲に思われてしまうパターンは最悪だと断言する。

これらのほとんどが「犬の道」であり、根性論で走り出してはいけない。「根性に逃げるな!」と断言している。

「犬の道」に陥らないために大切なのことは、以下の4つです。

①「イシュー」の見極め
②とことん考え抜く
③「イシュー度」の高い問い
④「解」の徹底した磨き込み

このアプローチのためには、最初のステップ「イシュー度」の高い問題を絞り込み、時間を浮かせることが不可欠です。「あれもこれも」とがむしゃらにやっても成功できません。

死ぬ気で働いても仕事ができるようにはならない!
意味のない仕事を断ち切ることこそが大切!
「正しい問題」に集中した「正しい訓練」が成長に向けたカギになる!

なるほど納得ですよね!これらができないからなかなかツライ!
特に、意味のない仕事は断ち切りたいけどなかなかできない!
そもそも職場には「正しい問題」がわかる人がいないし、「正しい訓練」はもちろんない!

「圧倒的に生産性の高い人」の7つのアプローチ

と言うことで、前述した「…ツライ!」「…できない!」「…もちろんない!」をなくすために生産性が高い人はが実際にどのようなアプローチをしているのかを見てみよう!
これは、圧倒的に生産性の高い人は問題にどう取り組んでいるのか、と同義である!

①イシュードリブン:今本当に答えを出すべき問題=「イシュー」を見極める。
②仮説ドリブン(1):イシューを解けるところまで小さく砕き、それに基づくストーリー           の流れを整理する。
③仮説ドリブン(2):ストーリーを検証するために必要なアウトプットのイメージを描            き、分析を設計する。
④アウトプットドリブン:ストーリーの骨格を踏まえつつ、段取りよく検証する。
⑤メッセージドリブン:論拠と構造を磨きつつ、報告書や論文をまとめる。

しかし、どれほど経験を積んでも、これを1回しするだけでいきなりレベルの高いアウトプットを生み出すことは難しい。大事なのは、このサイクルを「素早く回し、何回転もさせる」ことである。これが生産性を高めるカギとなる。1度サイクルを回して1段深い論点が見えてくれば、それをベースにして再度サイクルを回します。

いや~イシュードリブン以下、その他のアプローチには納得ですね!中には、知らないうちにやっていることもありますが、これからは理解したうえで、今自分が考えていること、やっていることを自己説明しながら、できる人、生産性が高い人に少しでも近づけるといいなと思います。

このBLOGを読んでくれたあなたも、きっとそう思ってくれてのではないでしょうか?
今この時からやり始めることができれば一番良いですが、なかなかねと言うあなたは、明日からの仕事では「イシューの見極め」からやってみてください。僕もやり抜いますよ☆彡
今日も最後まで読んでいただき、どうも有り難うございました。
あなたにとって有益な情報であれば、ますます嬉しいです。
それでは、また!Ciao☆彡

投稿者: コージーニ先生

リハビリテーションセラピストです。現在までに約15万人の患者、その家族及び学生と保護者とかかわりを持ってきました。その経験から患者とその家族&子どもたちと学生たちとの人生に寄り添って感じたこと、学んだことの中から「過去の僕」に知っておいてほしいコト&「未来のみんな」に伝えたいことを呟きます。 著作や詳しい活動履歴はこちら→ https://kojini'sblog.com/about

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