「ポモドーロ・テクニック」実践人として「休憩の“上手な”取り方」のご相談への解決策として「休憩編(1)」を提示しました!
ここでは、まず職場における「休憩」に関する問題点を抽出して解説しました。
今回は、もう少し踏み込んで、僕自身がどのように「休憩に関する壁」を乗り越えてきたかを解説したいと思います。
先日、ポモドーロ・テクニック「休憩」導入までの6つのプロセス(その1&その2)というタイトルで、以下のようなtweetをしました。
これらは、なかなか職場の日常において「休憩」が取りずらいなか、生産性の向上を目指し、孤軍奮闘した話です。
なので、現在の職場で、なかなか休憩が取れない方、休憩というのは昼休みだけという方、そもそも休憩と言う「文化」のない職場にご勤務の方、あるいはこれからの「働き方改革」のために頑張っておられる管理職の方々にお伝えしたい内容です。
と言うことで、以下の6つについて解説しますね!
- ①デスクに「I am off!!!」のフラッグを立てました。
- ②大好きな読書をするようにしました。
- ③本はamazonから職場に届くようにしています。
- ④未読の本はスタッフから見えるところで積読にします。
- ⑤気になったスタッフが声をかけて来るまで待ちます。
- ⑥本について質問してきたら、大切な話しをしました。
①デスクに「I am off!!!」のフラッグを立てました。
まず僕がやったことは「I am off!!!」というフラッグを目立つようにデスクに立てたことです。これは、もちろん上司や先輩方に対する僕からのメッセージであり、僕自身が大きな顔して堂々と休憩するためのフラッグシップなアイデアでした。この行動は功を奏し、僕の休憩はスタッフ皆の周知するところとなりました。詳述すると紆余曲折ありましたが、とにかく「認知」されることになり、僕の勤務時間内での休憩の取り方を模倣するスタッフも出てき始め、ますますやり易くなったことを思い出します。
最初はもちろん小さなフラッグでしたが、最終的には「休暇取得」のために大きなフラッグになりました。職場で1週間ほど連続して休暇を取るというのは、結婚式後の新婚旅行でしかあり得ないことでしたが、当時は毎年海外旅行に出かけていました。
話しが逸れましたが、「I am off!!!」というフラッグは、少しの年月は必要でしたが、上記した休暇取得まで導くという大きな成果をあげた行動になりました。
これはひとえに、僕の自由な宣言による自由な行動を許してくれたBOSSのSN氏の存在のおかげでした。Grazie mille☆彡
②大好きな読書をするようにしました。
「休憩」と称した隙間時間に何をしたかったかと言うと、別にゆっくりくつろいで、何か楽しいおしゃべりでもしたいと考えたわけではありません。とにかく、「読書」が好きだった僕は本にのめり込むあまり、一気に読み進めたいタイプだったので、次のぺーじのことが気がかりで仕方なかったようです。
現実の世界はもちろん大好きでした。特に担当する患者さんとの時間は、僕のこれまでの人生で最高の時間のひとつに挙げることができます。自分で言うのもなんですが、とても患者さんにはとても愛されていました。
しかし、読書で空想する世界は、もっと好きな時間になっていました。当時は、小説であれば主人公になりきって読み進め、科学雑誌であっても研究者になってあたかも自分が研究しているかの如く読み込むのでした。
そんな読書を「I am off!!!」のフラッグを立て、隙間時間にすることにしました。次第に、池田は読書好きだから仕方ないね…こんな感覚を持ってもらえたようでした。
③本はamazonから職場に届くようにしています。
昔々、今から30年くらい前の話しです。当時は1冊1冊書店で本を購入し、少しずつ書棚がいっぱいになっていく感じでした。特に、職場の僕のデスクには、仕事関係ではない本がたくさん並び始めました。池田の読書好きは周知の事実となり、それに伴って、「休憩」という隙間時間の読書は、心身にリラックスを導くサプリのようなものに変わっていきました。
休憩でデスクに突っ伏して浅い眠りに入る人たちもいますが、非常にもったいない時間を過ごしているなぁと感じていたし、それよりも自身の読書は価値があると考えていました。今考えてみると、この時から「時間」という概念やその「使い方」には、無意識に目覚めていたようです。「休憩=ゆっくり=睡眠」という構図は僕にはありませんでした。「休憩=ぱっちり=読書」というスタイルを確立した時代です。
今でもこのことは継続していますが、書店に行くこと、書店に行って本を購入することはなくなりました。現在は、amazonから毎週のように本が届きます。もちろん、僕がポチっとしているからに他なりませんが(笑)
④未読の本はスタッフから見えるところで積読にします。
話しがずいぶん「休憩」ではないところに行っちゃいましたが、僕の休憩獲得に至るには外せない話なので「読書」について書きました。ついで言っておくと、普通に並ばなくなった蔵書たちは、デスクに平置きになり、無造作に見せかけて次なるステップのために背表紙がスタッフにしっかり見えるように「積読」にしていました。この意識的な配置と置き方は次の⑤と⑥でお話しします。
何をしたかったかと本音を言えば、僕の読書の時間を作るというより、スタッフ、特に後輩たちの仕事環境や時間管理をもっと徹底的に自由にしたいと考えるようになっていたわけです。この頃、どのような時間管理をしていたかは定かには思い出せませんが、1日、1週間、1ヵ月のスケジュールを紙に書いていたのは覚えています。実は今もこの方法は実践していて、2週間の実習巡回週間の午前・午後のスケジュールを埋めていく作業は大好きです。
⑤気になったスタッフが声をかけて来るまで待ちます。
デスクからあふれるような蔵書たちや新たに追加される本は、積読にしていました。スタッフが気になるような配置で、ある意味本たちが目に入るディスプレイを心掛け、後輩が本を借りにやってくるのをいつかいつかと待っていました。
④で書いたように、いつしか休憩と言う短い隙間時間の読書は、僕の心身をリラックスへ導くサプリから、職場環境を変革するためにスタッフを巻き込む仕掛けになりつつありました。後輩たちの意識改革と時間管理、特に自由な時間の創造と言う点に関しては、今と変わらない熱い思いを持っていました。
ですから、僕の本たちのことが気になったスタッフが借りたいと言って来るのを待っていたわけです。ある種の「呼び水」と言ってもいいでしょう。後輩たちが本の話しをしに来たり、本を借りに来たりするのをすまし顔を待っていたわけです。彼らがやって来ると何が起きたでしょう…それは次の⑥でお話しします。
⑥本について質問してきたら、大切な話しをしました。
サブタイトルにもあるように、本について質問しに来てくれたら、本のことは早々に切り上げ、僕にとってはとても大切な話しをするようになりました。それは、休憩について考えたり、読書というある意味道具を使って時間を確保したり、それらはひとりでやっていたことで、職場全体の改革には結びついていませんでした。
ここまで話してくると想像できるかと思いますが、日本人はとにかく仕事好きで、休憩なんてしなくてもいい、忙しいのが当たり前という時代にあって、これまでも上司には度々全体を持って休憩をとるようにと上申していましたが、なかなかどうして…ああ、これは僕の影響力のなさが露呈しただけの話しですので、仕方ありません。
そこで僕は戦略を変更することにしたわけです。僕の背中を見せて、後輩たちにあんなようにやりたいとか、過ごしたいとか、考えるようになりたいと思わせようと…その仕掛けのひとつが「休憩=ぱっちり=読書」というちょっと変わった職場でのスタイルだったのです。いつしか僕の周りには後輩たちが集うようになり、少しずつ職場環境の問題は改善されるようになってきて、僕の思いは後輩たちにバトンタッチされることとなりました。今は後輩たちが「大切な話し」をその後輩たちにしてくれているようです。
結論としては、何かの権利や主張を理解したり、受け入れてもらえたりするには、それ相応の覚悟と対応が必要だということは言っておきたいと思います。しかし、順序立てて思考し、論理的に組み立てて行けば必ず思いは届きますよと言いたいですね。
もちろん、諦めないことが何より大切です。もうひとつ、考えを同じくする仲間の存在も大きいと思います。きっと以前の僕のように、ひとりで孤軍奮闘されていてなかなか職場環境の改善につながらないと嘆いておられる方も多いとは思いますが、やり始めたら、やり続けてください。僕と同じように、きっとやり遂げる日が来ます。
今回は「休憩」をめぐる僕の事情についてお話ししました。このBLOGの冒頭、職場で、なかなか休憩が取れない方、休憩というのは昼休みだけという方、そもそも休憩と言う「文化」のない職場にご勤務の方、あるいはこれからの「働き方改革」のために頑張っておられる管理職の方々にお伝えしたいと書きましたので、僕の話の内容があなたにとって有益なものとなればと思います。
最後まで読んでいただき、どうも有り難うございました。
これからも有益な情報発信を心掛けたいと思います。
それでは、また。Ciao☆彡